写真はオオシマハイゴケ Ectropothecium ohsimense のようです。 道の脇にありました。 国内の分布は四国~琉球とされていますが、葉形には地域差があるようです。
上の写真は、上が湿った状態、下が乾いた状態です。 乾いた状態では葉は強く巻いていますが、湿った状態でも葉の上半部は強く鎌形に巻いています。 枝はほぼ羽状に出ています。
葉は密につき、ハイゴケなどと比較すると、かなり小形です。 枝葉と茎葉を比較すると、長さはあまり変わりませんが、幅は茎葉の方が広くなっています。
葉は披針形で漸尖し、Ectropothecium(ウシオゴケ属)の中では特に強く鎌状に曲がっています。 葉の基部付近で両側の葉縁が狭まることは無く、葉先は長く糸状に尖っています。
上は葉先の拡大です。
上は翼部です。
上は別の葉の翼部です(拡大率も異なります)。 翼部と茎や枝との境に1つの大形で透明な薄壁の細胞があるのは Ectropothecium(ウシオゴケ属)の特徴です。
上は葉身細胞です(グレースケールに変換しています)。
上の2枚は茎の断面です。 本属の茎の表皮細胞は小さく厚壁です。
(2023.1.17. 奄美大島)
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