2024-09-11

タチゴケモドキ

 


 写真はタチゴケモドキ Oligotrichum parallelum です。 北八ヶ岳の標高 2,100m付近の腐植土に覆われた岩上で育っていました(2024.9.7.撮影)。
 本種は雌雄異株です。 上は雄株のようで、雄花盤が写っています。

 上の写真の上は乾いた状態、下は湿った状態です。 乾くと強く捲縮します。 上の写真の背景は1㎜方眼ですので、茎の長さは約2.5cm、平凡社では2~6cmとなっていますから、少し小形のようです。

 上は葉で、中肋が波打っているようにみえたり、葉身部に線状の色の濃い部分があるのは、薄板があるからです。

 上は葉先付近です。 葉縁には舷が無く、複数の細胞からなる歯があります。

 上は葉の横断面です。 ナミガタタチゴケなどのタチゴケ属(Atrichum)とは異なり、タチゴケモドキ属(Oligotrichum)では中肋の背腹両面に薄板があります。
 腹面の中肋上の薄板は高さ3~6細胞で、上の写真では5列、平凡社では4~6列です。 背面の中肋上の薄板は高さ2~3細胞です。 上の写真では背面の葉身部にも1~3細胞の高さの薄板が見られました。

 上は中肋の横断面です。

 上は葉のほぼ中央の葉身細胞です。

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