台場クヌギについていた上のコケ、ヒメシノブゴケに思えたのですが、これまでに私が見たヒメシノブゴケは地上か岩上で、木の幹についているのは初めてです。 帰宅後に調べてみても、平凡社の図鑑でも「渓流近くの岩上や地上に群落をつくる。」となっています。
持ち帰ったサンプルを調べてみました。
上は茎葉で、先は長く伸びています。 この葉先を詳しく見ると・・・
茎葉の葉先は透明な1列の細胞からなっています。
上は茎葉の葉身細胞で、皺になっているところを利用して細胞を斜め横から見ています。 多くの細胞の中央には尖った大きなパピラが見られます。
毛葉は、短い細胞からなり、各細胞の中央付近には小さなパピラが数個見られ、枝分かれしています(上の写真)。
これらの特徴から、このコケは、やはり
ヒメシノブゴケ Thuidium cymbifolium だったようです。
上は枝葉の葉先近くで、葉先は毛状になっていません。 平凡社の図鑑によれば枝葉の葉身細胞も「先の分かれない鋭いパピラが1個ある。」となっているのですが、上の写真のように複数のパピラがあったり、パピラの先が分かれたりしています。 生育状況によるものでしょうか?
(2018.11.14. 大阪府豊能郡豊能町)
◎ ヒメシノブゴケは
こちらにも載せています。
0 件のコメント:
コメントを投稿