小筆の穂先がたくさん並んでいました(上の写真)。 フデゴケ
Campylopus umbellatus の和名は、きっと上のような姿に由来しているのだと思います。
葉先は透明な芒になっています。
フデゴケはヤマトフデゴケとよく似ているので、確認のために葉の切片を作ってみました(上の写真)。 下は上の赤い四角で囲った部分を、顕微鏡の倍率を上げて撮ったものです。
中肋の部分は複数の細胞が層を成しています。 この層の中央に大きな細胞が1列に並んでいます。 この細胞はガイドセルと呼ばれていて、水の移動に関係するのではないかと言われています。 また、その上(=腹面)にも下(=背面)にも小さな細胞が層を成しています。 この細胞の層はステライドと呼ばれていて、強度を保つ働きをしているのではないかと考えられています。 なお、
ヤマトフデゴケの中肋のステライドは背面にしかありません。
下は上と同じ所を、偏光を使って細胞壁を光らせて撮ったものです。
(2018.11.3. 堺市南区鉢ヶ峯寺)
◎ フデゴケの葉の断面は
こちらにも載せていますし、葉身細胞なども含めた
こちらにも載せています。 また、栄養繁殖などについては
こちらに載せています。
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