上はミズタマカビ属(
Pilobolus )の一種です。 本種は糞生菌で、上の写真はシカの糞の上に生えているところです。
上の写真で、透明感のある白く伸びているのは胞子のう柄で、その先についている黒く平たい円盤型をしたものが、胞子が詰め込まれている胞子のうです。 胞子のうのすぐ下が大きく膨らんできていますが、まもなくこの膨らみが破裂し、その勢いで胞子のうを飛ばします。 胞子のう壁は丈夫で、円盤形の形のまま打ち出されます。 上の写真の右下には、どこかから飛んできた胞子のうがくっついていますし、ピントがあっていないのではっきりしませんが、下中央の黒いものもそうかもしれません。
上の写真では飛ばされた胞子のうが糞の上にくっついてしまっていますが、打ち出された胞子のうが草の葉などにくっつき、その草が草食動物に食べられることで、胞子は消化管を経て糞に混じって排出されるというしくみのようです。
上の写真も1枚目の写真と同様ですが、右下にトゲトビムシの一種が写っています。 少し引いた写真で、シカの糞の直径の見当がつくことと併せ、大きさの見当がつけやすいかと思い、載せておきます。
(2019.9.14. 北八ヶ岳)
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