2019-10-25

ウロコゼニゴケの造卵器・造精器


 写真はウロコゼニゴケ Fossombronia foveolata var. cristula です。 粘土質の土の塊の上に乗っかるようにして育っていました。


 接写すると、軟らかそうな丸いものがあちこちに見えます。 本種に無性芽は知られていませんから、これは造精器でしょう。
 上の写真の中央には、何かを隠し守るように葉状体が他より混み合っている所があります。 葉状体をほぐしてこの中を見ると・・・


 造卵器の中で、胚が大きく育っているようです。 なお、本種は雌雄同株です。


 顕微鏡で観察すると、未授精の卵細胞(たぶん)を持つ造卵器と造精器が確認できました(上の写真)。


 上は葉身細胞です。 油体は各細胞に 20~30個ほどあり、微粒の集合です。

(2019.9.13. 長野県茅野市豊平)

◎ ウロコゼニゴケの胞子体や胞子の様子などはこちらに載せています。


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