2020-10-23

タカラダニ

  以下は Part1の 2014.7.4.の記事をこちらに引っ越しさせたものです。

 上の赤い楕円体状のものが、カメムシの仲間の幼虫に取りついているタカラダニ( ダニ目前気門亜目タカラダニ科 )です(撮影:2013.4.25.)。 この2年間に撮ったタカラダニの写真のいくつかを集めてみました。

 上はカラスハエトリに取りついたタカラダニ、下はその拡大です。 背景がピンクなのはピンク色に塗られた板の上にいるからで、色彩に特殊な技法を用いたわけではありません。(撮影:2013.6.27.)

 よく見ると、タカラダニは突き刺した口吻のみで体を維持し、細い8本の脚は体に沿わせています。



コハナグモに寄生しているタカラダニ 2014.5.16.

イオウイロハシリグモに寄生しているタカラダニ 2014.6.3.

ヤドリバエの一種に寄生しているタカラダニ 2013.6.13.

 虫たちの体液を吸って膨れたタカラダニの体は艶があり、美しく見えます。 タカラダニの名前は、虫たちが美しい宝物( のようなダニ )を持ち歩いているように見えるところからと言われています。
 タカラダニの生活史は謎に包まれています。 写真を撮った月日も書いておきましたが、見かけるのはほとんど4月の終りから6月です。 他の時期はどこでどのように暮らしているのでしょうか。
 何を餌にしているかもよく分かっていません。 このようにいろんな虫に寄生しているところはよく観察されますが、花にもいて、花粉を食べているようです。 人の刺咬被害は、少なくとも日本では報告されていません。
 また、見つかるのはすべてメスで、単為生殖を行っているのではないかと考えられています。

こちらにはキオビツヤハナバチに寄生しているタカラダニを載せています。





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