上の写真には2種類のハタケゴケの仲間(Riccia)が写っています。 右上に写っている大きく背面の溝の幅が広いのはこちらに載せたウロコハタケゴケですが、それより小型で、溝が狭く線状で、たくさん写っているのはミドリハタケゴケ Riccia sorocarpa のようです。 ちなみに、それらの周囲にたくさん写っているのは、コツクシサワゴケだと思います。
上の写真では、成熟した胞子体が葉状体背面に現れています。 腹鱗片が葉状体の縁から少しはみ出していますので、葉状体の縁が白っぽく見えています。
上は葉状体の断面です。 気室はみあたりません。 下の2枚はこの背面の拡大です。
葉状体背面の表皮細胞の背面は肥厚しています。
上の写真には4個の胞子が写っています。 左の2個は求心面が写っていて、求心面には粒点があります。 中央の胞子は左が求心面、右が遠心面です。 右の胞子は遠心面の網目模様が写っていて、この網目は径上に9~10個並んでいます。
(求心面・遠心面については、模型を使って解説したこちらをご覧ください。)
下は上の写真の胞子を画像処理し、網目模様と粒点を強調してみました。
(2020.11.11. 京都市内)
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