2020-12-26

フジハイゴケ

 

 朽木を覆っていた写真のコケ、フジハイゴケ Hypnum fujiyamae だと思います。

 茎からは不規則な羽状に少数の枝が出ています。

 茎葉は長さ2~3mmです。

 上は茎葉です。 茎葉は卵状披針形で漸尖し、先は弱く鎌状に曲がっています。 葉身部には縦じわがあり、葉縁の下半分は反曲する傾向があります。 また葉先近くには小歯が見られます。

 上の写真では翼部にある薄壁で透明な細胞が、薄壁であるためか、つぶれています。

 葉身細胞の長さは 50~80μmです(上の写真)。

 上の2枚は枝葉とその翼部です。 翼部に薄壁で大きな細胞があり、葉の基部には厚壁で赤褐色の細胞が並ぶ特徴は茎葉と同じなのですが、今回はその特徴が枝葉の方にはっきり出ています。

 上は茎の横断面です。 表皮細胞は小さく、中心束があります。

 蒴は円筒形で傾き、少し曲がっています。 帽は僧帽形で、蓋には嘴があります(上の写真)。

(2020.11.26. 奈良県 上北山村)

◎ フジハイゴケはこちらにも載せています。


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