写真はイトハイゴケ Pylaisiadelpha tristoviridis でしょう。 腐木を覆うように育っていました。 蒴はやや傾き、非相称です。
上は植物体の一部を取って基物側から撮った写真です。 茎から羽状に枝が密に出ています。
枝の幅は葉を含めて 0.5mmほどです。
上は茎の横断面です。 茎の表皮細胞には特別な分化は見られず、外側の壁は厚くなっています。
上は茎葉で、長さは1~1.5mmです。 基部の細胞は黄褐色です。 中肋ははっきりしません。
上は翼部です。 やや大型で透明な細胞があり、その上に数個の小さな方形の細胞があります。
本種は長くハイゴケ属(Hypnum)の一員とされてきており、平凡社の図鑑でもそのようになっていますが、現在ではコモチイトゴケ科のコモチイトゴケ属に分類されています(Afonia et al. 2007)。 たしかに上の翼部の様子などは、コモチイトゴケにとてもよく似ています。
上は葉身細胞です。
上は枝葉です。
上は枝葉の基部です
蒴柄の長さは、上の写真の場合は 21mmほどですが、かなりの長短があるようで、平凡社の図鑑では6~35mmとなっています。
(2020.11.26. 奈良県 上北山村)
◎ イトハイゴケはこちらにも載せています。
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