岩上で育っていた写真のコケ、平凡社の図鑑(2001)ではソリシダレゴケ となっていますが、鈴木(2016)の「A Revised New Catalog of the Mosses of Japan」ではシダレゴケ Chrysocladium retrorsum となっています。
植物体は長いひも状で不規則な羽状に分枝し、古くなった所は褐色~黒褐色になっています。 乾くと枝は上の写真のように湾曲します。
上の2枚は緑色をした枝の中ほどの葉です。 葉は広卵形で先は漸尖し多くの葉で毛状になっています。 葉の基部の両翼は耳状で、全周に歯があります。 中肋は1本で、細く、皺に紛れて分かりにくいのですが、中部にまで伸びています。
本種は前にも載せています(こちら)。 その時のものに比較すると、今回の方が枝も太く、よく育っているようですが、葉を比較すると、葉縁の波打ちも少なく、荒々しい印象が少なくなっています。
葉身細胞は長い菱形で、中央に1個の鋭いパピラがあります(上の写真)。
下は枝分かれしたすぐ近くの枝葉と、その葉身細胞(場所は上とほぼ同じ所)です。 葉はより荒々しさが少なくなり、パビラの高さも低くなっているようです。
(2022.6.8. 神戸市 道場)
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