古いコウヤコケシノブの葉についている白っぽい緑色のひも状のコケ、調べてみるとコミミゴケ Lejeunea compacta でした。
上は背面から撮っています。 反射光と透過光を併用して撮りましたので、気泡が小さい粒子状に写っています。
背片は重なり、強く内曲しています。 重なっているために基部はわかりませんが、上部は三角形で鈍頭です。
上は腹面から撮っています。 腹葉は背片とほぼ同じくらい大きく、1/3~1/2までV字形に2裂しています。 上の写真では茎の太さがぼんやりとしか分かりませんが、腹葉の幅は茎径の約3倍です。
腹片はあるのですが、大きな腹葉に隠されていて、ぼんやりとしか見えません。
上は腹葉(左)と背片(右)です。 腹葉は長さと幅がほぼ同長で、基部が耳状になっています。 背片の写真下方に長く突き出している部分は、腹片と重なっている部分で、長さは背片の約1/3の長さです(この長さは腹片の長さでもあります)。
上の2枚は、腹葉を取り除いて撮った腹片です。 腹片の歯牙は1細胞からなり、キール側の縁は環状に曲がっています。
葉身細胞は薄壁で、大きなトリゴンがあります(上の写真)。 油体は4~8個で、微粒の集合です。
(2025.1.11. 神戸市北区)
◎ こちらには雄花序をつけた本種を載せています。 またこちらには、背片、腹片、腹葉の大きさの比が上と少し異なる(種内変異)ものを載せています。
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