2018-02-19

コバノヤバネゴケ


 湿った地面に毛羽立ったような緑色、通常のマクロレンズでは、いくらがんばっても茎の左右に葉があることぐらいしか分かりません(上の写真)。



 上の2枚は、どちらも顕微鏡写真を深度合成したものですが、背側から左右の葉を撮ったことになるのでしょう。 葉は背側にやや偏向して離在し、ほぼ中ほどまで2裂し、裂片は三角形で鋭頭です。 背面(茎に面していない側)には単細胞からなる円錐状の突起がたくさん見られます。



 上は茎を側面から見ているのでしょう。 写真では茎の手前から上にかけて存在するのが葉(側葉)で、茎の下方に数細胞からなる突起のように見えているのが腹葉だろうと思います。 腹葉は葉に比べると、かなり小さいようです。 なお、腹葉を正面から撮ろうとしたのですが、なかなかうまくいきませんでした。

 以上の結果から、このコケはコバノヤバネゴケ Cephaloziella microphylla と思われます。


 上のようなものもありました。 これは花被でしょうか。

(2018.2.14. 堺自然ふれあいの森)

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