写真はフトリュウビゴケ Loeskeobryum cavifolium でしょう。 、雨で濡れています。 蒴をつけていたので、持ち帰って観察することにしました。
大形のコケで、上の写真では長さ約8cmですが、10cm以上にもなります。 枝は不規則またはまばらに出て1~2回羽状に分枝しています。
葉は丸く重なりあってついています。 ついている葉を見るかぎりでは、茎葉と枝葉は、大きさは異なりますが、葉形の違いはあまり無さそうで、幅広い葉身部から急に細くなった葉先が飛び出ています。 雌苞葉は披針形です。
上は茎葉です。 基部は耳状に下延して茎を抱きます。 2本の短い中肋があります。
上は葉身細胞です。
葉を取り除くと、茎にある多くの毛葉が確認できます(上の写真)。 茎は赤褐色です。
上は茎の横断面で、表皮には多くの毛葉がついています。 下は上の中央付近の拡大です。
上の写真の中央付近には中心束が写っています。
蒴は傾き、非相称です(上の写真)。
上は蒴歯を蒴の内側から撮っています。 蒴歯は2列で完全です。
(2025.6.1. 京都市右京区京北上弓削町)
◎ 上のフトリュウビゴケは岩から垂れ下がっていましたが、本種は地上でも育ちます。 こちらには平らな所で育った本種の春の枝の伸び出している様子などを載せています。 またこちらには毛葉の顕微鏡写真などを載せています。
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