2023-09-15

タンチョウ

 

 釧路空港と阿寒のレンタカーでの移動中に、往復とも何度もタンチョウの姿を見ることができました(上は2023.9.11.に撮影)。
 タンチョウ(タンチョウヅル)Grus japonensis は日本で繁殖する唯一の野生ツルで、世界の総個体数の半数以上が北海道東部を中心に生息しているようです。 夏期には湿原に分散して営巣・育雛を行いますが、越冬期はほとんどの個体が釧路地域に集中します。

 空港名も「たんちょう 釧路空港」となっていました。

 上の写真の中央は、若鳥です。 頭がそんなに赤くなく、頸部の黒い色もはっきりしません。 たぶん子供連れの雌雄でしょう。

 タンチョウは古くは日本各地に分布していました。 そして常盤木である松と「鶴は千年」のタンチョウを組み合わせた「松に鶴」は日本画の伝統的な画題として多く描かれています。 しかしタンチョウの足は松の枝をつかむことができません。 つまり松の枝にはとまれません。 これはコウノトリをタンチョウと見間違えたからだろうと言われています。

 上がコウノトリです。 頭は赤くなく、嘴の色も首の色も違いますが、「白と黒の大きな鳥」という点では、たしかに似ています。

2023-09-14

タカユヤスデゴケ

 

 写真はタカユヤスデゴケ Frullania oakesiana でしょう。 阿寒湖畔の樹幹についていました(2023.9.8.撮影)。 分布は平凡社では北海道~四国の亜高山帯以上となっています。 和名は山形県白布高湯に由来しているようです。
 背片の脱落しやすい傾向は無さそうです。 鞭状の枝はありません。


 腹片はほぼ左右対称、長さと幅がほぼ同じで、背片の幅の1/2~1/3です。 腹葉は離在し、先端は明瞭に2裂、幅は茎の 1.5~2倍あります。

 腹片の口は横に輪切り状で、口部は狭くならず、嘴はありません。 スチルスは針状で、基部は1(~2)細胞幅、長さは約3細胞です。

 背片は広卵形で全縁です(上の写真)。 背縁基部はあまり膨らんでいません。

 上は背片の葉身細胞です。

 腹葉は倒楔型で、1/3~1/4まで2裂し、裂片の縁の上部に2~3個の鈍歯があるか波状で、基部は膨らんでいません(上の写真)。

◎ こちらには花被をつけたタカユヤスデゴケを載せています。


2023-09-07

アリノオヤリ

 上はアリノオヤリ Tetraphis geniculata です。 雨の中で撮ったせいもあってか、特徴的な蒴柄の曲がりは明瞭ではありません。

 蒴柄は中部で「く」の字形に屈曲しています。 葉は細長く、特に雌苞葉は線状披針形で長く伸びています。 ところが・・・

 無性芽をつける茎の葉は、同種と思えないほど、かなり幅広くなっています(上の写真)。

 上は昨年のほぼ今の時期(9月4日)に北八ヶ岳で撮った写真ですが、今年は北海道の阿寒に行ってきます。 そのため、ブログはしばらく休みます。

◎ こちらには本種の蒴、1枚の葉や無性芽の様子などを載せています。 またこちらでは蒴柄の屈曲している理由を考察しています。

2023-09-03

コハイゴケ

 

 写真はコハイゴケ Calohypnum plumaeforme var. minus だと思います。 ケヤキの樹幹の高さ1mほどの所に広がっていました。 羽状に分枝した枝は湾曲して立ち上がっています。 

 葉の曲がり方はハイゴケより弱いようです。 全体的にハイゴケより少し小さいようです。(赤い格子は1mm方眼です。)

 上は茎葉で、ほぼ全縁です。

 上は茎葉の基部です。

 上は葉身細胞です。

(2023.8.31. 京都府立植物園)

◎ コハイゴケはこちらにも載せています。

2023-09-01

10/15開始のコケ講座

 

 10月から来年3月までの全6回の講座を、NHK文化センター京都教室で行います。 実施日は各月の第3日曜日です(初回は10月15日)。
 今回は、全6回のうちの2回の現地観察会を除いた4回については、オンラインでも受講可能ですので、全国から受講していただけます。 見逃し配信(講座終了2~3日後から2週間程度)も実施します。 なお、NHK文化センターは会員制のカルチャースクールですので、会員でない方は入会金も必要になります(9月30日までのキャンペーン期間中の申し込みは入会金無料)が、オンライン受講の場合は入会金は不要です。
 タイトルは「身近なコケの不思議な世界」とし、コケとはどのような植物なのか、国内約2000種のコケはどう整理できるのか、見分け方のポイント、コケの生活環(胞子と種子の関係は?など)、他の生物との関係から見たコケの体のつくり、小さなコケを撮る方法など、コケに関するさまざまな内容をお話しする予定でいます。
 コケを見分けるにも、まずはコケを知ることから。 図鑑ではどのコケも同じに見えるという人も、講座で多面的にコケを見ることができるようになると、コケの細部の違いにも気づくことができるようになると思います。
 もちろん、京都教室に来ていただける方は、不明な所はどんどん質問していただけますし、オンラインで見るより美しい写真を大きなスクリーンで楽しんでいただけますし、2回の現地観察会もありますので、ぜひ教室の方にご参加ください。 場所(NHK文化センター京都教室)は下記の所です。
 京都市下京区四条通柳馬場西入ル立売中之町99四条SETビル3F
なお、教室受講の場合も見逃し配信視聴が可能ですので、教室への都合がつかない場合や復習などに活用ください。

 参加いただける場合は、下記より申し込みをお願いします。 

◎ 教室受講(現地観察会2回を含む全6回) → こちら
◎ オンライン受講(10月と12月~2月の全4回) → こちら