2015-09-24

ウロコハタケゴケ



 上はウロコハタケゴケ( Riccia lamellosa )でしょう。 街路樹の湿り気のある根元に育っていました。 葉状体の縁から無色の腹鱗片がはみ出ていて、これが鱗のように見えます。 葉状体は二又に分かれ、しばしば1枚目の写真のようなほぼ円形の群落を形成します。
 ウロコハタケゴケは古木達郎により2000年に「蘚苔類研究」で報告された苔です(こちら)。 一見するとハタケゴケ( Riccia glauca )に似ているのですが、肉眼的に“鱗”に気付かなくても、葉状体の中央部にある溝が、ハタケゴケでは幅広いのですが、本種では線状です。 古木は、これまで見つからなかったのが不可解で、帰化種である可能性があるとしています。


 上はウロコハタケゴケの葉状体の断面です。 気室はありません。 背面部(=上側)は柵状に細胞が並び、その一番上の細胞は葉緑体を持っていません。


 上は葉状体の中央付近の背面部の断面です。 柵状に細胞が並んでいますが、中央の溝の部分に他とは様子の異なった構造が見えます。 下はその拡大です。


 ウロコハタケゴケは雌雄同株で、雄器も雌器も葉状体の組織中に埋もれています。 また雌株では受精した雌器で胞子塊が作られます。 上の写真のものは雌器だと思いますが、調べてみてもはっきりしません。

(2015.9.13. 京都市 宝が池公園)

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