クロスジスズバチの巣作りを西表島で観察しました。 この記事を「そよ風に乗って」ではなくこのブログに載せるのは、大阪市内で2005年にこの蜂の複数の新鮮な雌雄の個体が発見されている(=繁殖していた?)からです(下記論文)。
山崎一夫 & 松本吏樹郎, 2006
大阪市の湾岸部で採集された熱帯性のクロスジスズバチ Delta esuriens (Fabricius).
Japanese Journal of Environmental Entomology and Zoology 16(4): 175-176.
その巣作りの様子とは・・・
場所は県道白浜南風見線沿いのパーキングの休憩所の、セメントで作られた擬木の柱です。 昼食を食べているとクロスジスズバチが飛来して、この柱の周囲を飛び回りはじめました。 時々柱にとまって何かをチェックする様子で、どうやら巣を作る場所を探しているようでしたので、観察を続けることにしました。
このような行動を5分ほど続け、飛び去り、9分後に泥玉を抱えて戻ってきました。
巣作りは、前脚で運んできた泥玉の下を支え、口で上から押して横に延ばしているようです(上の写真)。 このような作業を2分ほどして、飛び去りました。
上がその作業の成果です。
今度は4分ほどで泥玉を抱えて戻ってきて、巣作り作業を続けはじめました(上の写真)。 最初は泥を取る場所を探すのに時間がかかったのでしょうね。 2分足らずの作業の後に、また飛び立ちました。
上が2回泥を運んで作業した結果です。
今度は3分で戻ってきました。 抱えている泥玉を作った壁に継ぎ足そうとしています(上の写真)。
口で器用に整形です(上の写真)。 この後すぐに泥を取りに行きました。 巣作り作業の時間は、やはり2分ほどでした。
これが地元なら、きっと巣が完成するまで見続けていたことでしょうね。 見始めてから25分、巣作りの様子がある程度分かった段階で切り上げることにしました。
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