キセルアザミの花にホソヒラタアブが来ていました。
キセルアザミは湿地に咲くアザミです。 上の写真では背景と重なって見えにくいのですが、たくさんのツボミも写っています。 ツボミの頃から1枚目の写真のようにたくさんの虫が来る花の盛りまで、キセルアザミの花は斜め下を向いています。 キセルアザミの名前は、この茎の曲がり具合を煙草を吸うキセルに見立てたものでしょう。
キク科の花は、オシベの葯がくっつきあって筒状になり、その筒状の内側に出された花粉が、めしべが伸びてくるにしたがって押し出されてきています。 この花粉が虫たちに運び去られた後にメシベの柱頭が開くことで自家受粉を避けています。
1枚目の写真のホソヒラタアブのねらいは、この押し出されて出てくる花粉です。 上の写真では、少し分かりにくいですが、この花粉に口吻を伸ばしています。
花が終わりに近づくと、風に乗って飛んでいく種子の生産に向けて、キセルアザミの花は上を向き始めます(上の写真)。 こうなると、もう花粉を媒介する虫たちは見向いてもくれません。
(2015.9.22. 堺自然ふれあいの森)
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