上はミカヅキゼニゴケ(
Lunularia cruciata)、葉状体の先端付近に三日月形をした無性芽器が見えます。 以前、マキノゴケの葉状体の先端付近の三日月形をした雄器の凹みを見て、ミカヅキゼニゴケと間違ってしまいましたが(
こちら)、葉状体の様子はマキノゴケとは全く違いますね・・・。
上は1枚目の写真の一部を拡大したものですが、無性芽器では円盤状をした無性芽がたくさん作られ、その一部はこぼれ出し、葉状体の上にも散らばっています。 この無性芽は、雨滴などで散布され、分布を広げるようです。
上は無性芽器を横から見たものです。 葉状体側(上の写真では左側)に飛び散る無性芽を少なくすることに役立っているのでしょうか。
ミカヅキゼニゴケは帰化種の苔類で、世界各地に分布が知られています。 無性芽で増え、日本に生育している個体は生殖器官を形成しないようです。
(2015.10.14. 高槻市川久保)
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こちらにはミカヅキゼニゴケの腹鱗片や気室孔の断面の様子などを載せています。 また
こちらには雄器托などを載せています。