昨日キジノオゴケを載せましたが、そこから少し離れた所にも上のようなキジノオゴケがありました。 雨でぬれて分かりにくいのですが、周囲はホゴケで、岩から垂れ下がっていました。
二次茎の長さは約5cmで、平凡社の記載に近く、茎の先まで緑色を保っています。 昨日載せたもの(こちら)との違いは、育ち方なのでしょうね。
上の写真で、二次茎の中央部に丸いものがついています。 下はその部分の拡大です。
本種の二次茎はほとんど枝分かれしませんから、芽とは考えられず、花序でしょう。 鱗片状の葉を取り除いて中を見ることにしました。
鱗片状の葉に守られた中にあったのは造精器でした。 生物顕微鏡で観察するには厚すぎるので、半分以上の造精器を取り外して観察したのが下の写真です。
本種は雌雄異株ですから、写真のものは雄株だったことになります。 いずれにしても茎の中部に花序が集中してつくのは興味ある形態だと思いました。
なお、雌株の蒴は稀とされていますが、平凡社の図鑑のカラー図版には、蒴をつけた本種の写真が載せられています。 この蒴も、やはり茎の中部に集中してついています。
(2023.1.16.)
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