堺市南区城山台にヒナノシャクジョウ Burmannia championii があると聞き、お願いして案内していただきました。 分布は関東以西から四国・九州、屋久島と沖縄本島です。 花は7月下旬頃がピークだったようで、ほとんど終わっていましたが、まだたくさん残っていました(2023.8.28.撮影)。
写真から分かるように、本種は光合成を止めた植物で、緑色をした葉は無く、鱗片状の葉が少しあるだけです。 栄養はアーバスキュラー菌根菌に寄生して得ている菌従属栄養植物です。 アーバスキュラー菌根菌は樹木と共生していて、リンや窒素を土壌から吸収して樹木に渡し、かわりに樹木の光合成産物を分けてもらっていますから、ヒナノシャクジョウは樹木が光合成で作った有機物を菌経由で得ていることになります。
花は花被片が基部で融合し、筒状になっています。 ヒナノシャクジョウ科は単子葉植物で3数性ですので、筒状部も三稜があります。 筒の先端に3枚の小さな花弁とそれより大きな3枚のガク片があるのですが、上の写真では花が閉じていて、ほとんどガク片しか見えていません。 あちこち探したのですが、咲いている花を見つけることはできませんでした。
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