ケビラゴケ科の同定によく迷うことがあり、頭の整理のために、このブログに掲載しているケビラゴケ属( Radula )の検索表を作成してみました。 もちろんこのブログに掲載されていない種は検索表に載せていませんが、よく見られる種はだいたい入っていると思います。
1 背片は鋭尖。油体は各細胞に2~3個。 …… コウヤケビラゴケ R. kojana
1 背片は円頭。油体はふつう各細胞に1個。 …… 2
2 茎の皮層は髄層より厚壁。花被は短枝につく。 …… オオケビラゴケ R. perrottetii
2 茎の皮層は髄層の細胞と同じ。花被は茎に頂生。 …… 3
3 尾状枝を生じる。 …… チャケビラゴケ R. brunnea
3 尾状枝を生じない。 …… 4
4 腹片の長さは背片の4/5以上。 …… オオシタバケビラゴケ R. cavifolia
4 腹片の長さは背片の2/3以下。 …… 5
5 葉身細胞にトリゴンがある。キールは弓形に膨れる。 …… 6
5 葉身細胞のトリゴンはほとんど無い。キールは直線に近い。 …… 7
6 腹片の長さは幅の約4倍、先がしばしば突出。茎の先端がひも状になることがある。
…… オカムラケビラゴケ R. okamurana
6 腹片の長さは幅の約2倍。茎の先端はひも状にならない。背片はしばしば早落。
葉身細胞表面にベルカあり。 …… ヒメケビラゴケ R. oyamensis
7 背片の縁に無性芽がある。 …… クビレケビラゴケ R. constricta
7 無性芽は無い。 …… 8
8 雌雄同株で、花被の直下に雄苞葉がつく。背片の背縁基部にしばしば突起を持つ。
低地の湿った岩上など。 …… ミヤコノケビラゴケ R. tokiensis
8 雌雄異株。 …… 9
紀伊半島、四国、九州の太平洋沿岸。 …… シゲリケビラゴケ R. javanica
9 植物体は青緑色。茎は葉を含め幅1.5mm以下。キールは茎から60~80°直線状(~弓状)。
…… ヤマトケビラゴケ R. japonica
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