写真はオオトリゲモ Najas oguraensis です。 トチカガミ科の沈水性の一年草で、本州の宮城県以西と四国に分布しています。 葉は線形で、対生または3輪生し、葉縁には多数の鋸歯があります。
Najas(イバラモ属)は互いによく似ています。 本種は和名のとおりこの仲間では最大ですが、特にトリゲモとは、葉の長さの変異が大きいこともあり、外観ではほとんど見分けがつきません。 この2種を確実に同定するためには、雄花の葯室の数を調べ、1室ならトリゲモ、葯室の数が4室なら本種なのですが、残念ながら雄花は撮れませんでした。 帰宅後に調べたところでは、雄花は数が少ない上に頂芽付近に埋もれているので針を使って丁寧に取り出さねばならないようです。 とにかく、写真のものは水草の専門家が同定したものなので、オオトリゲモであることは間違いはないでしょう。
和名の「鳥毛(とりげ)」は、大名行列などで指物 (さしもの) の竿の先や槍の鞘などを羽毛で飾ったもののことで、枝先に葉が密集している姿を例えたのでしょう。
上は雌花です。 柱頭は2裂しています。
0 件のコメント:
コメントを投稿