北海道の阿寒の森で見たベニタケ科ベニタケ属の3種です。 色は違いますが、同じ属だけあって、形はよく似ています。 いずれも9月10日の撮影です。
ベニタケ科のきのこは球状の細胞でできているため、少し力を加えると、ぼろぼろと崩れてしまいます。
● クサハツ Russula foetens
傘の表側は褐色~黄土色で、中心部がやや濃い色になっています。 周辺部には放射状の溝線があり、隆起部は粒状の突起が並んでいます。
和名を漢字にすると「臭初」で、不快な臭いがします。 なお「初」は、初秋に多く発生するハツタケ(初茸)の仲間(同属)であるところからでしょう。
ひだは乳白色~淡黄褐色で、次第に褐色のしみができてきます。 若いうちは上の写真のように、ひだから透明の水滴を分泌します。
● クサイロハツ Russula aeruginea
和名は初茸の仲間で草色をしているところからでしょう。 カワリハツの緑色タイプと似ていますが、FeSO4水溶液をつけると淡い桃色に変色します。
やはり傘の周辺部には溝線があります。
● チシオハツ Russula sanguinea
同じ属のドクベニタケに似ています。 違いをまとめると、下のようになります。
チシオハツ | ドクベニタケ | |
傘の色 | やや落ち着いた鮮桃赤色 | 鮮やかな赤 |
古くなると | 斑紋状に退色 | 全体的に薄く退色 |
傘の表皮 | はがれやすい | はがれにくい |
柄の色 | やや赤みを持つ | 真っ白 |
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