大阪府豊能郡能勢町にある地黄湿地は普段は保護のために立入禁止となっているのですが、2023.9.24.に案内していただく機会を得ました。 今回はそこで見た植物のうちの2種を紹介します。
上はシロイヌノヒゲ Eriocaulon sikokianum(ホシクサ科)と聞きましたが、イヌノヒゲ E. miquelianum との違いは白い短毛の多少だけで、同種ではないかと言われています。 長く伸びた花茎の茎頂に頭花を単生しています。
ホシクサ科は熱帯及び亜熱帯を中心に広く分布していて11属を擁しています。 湿地に生育し、特に中南米には多くの種が分布していますが、国内ではホシクサ属のみが分布しています。
上は頭花を上から撮っています。 総苞片が放射状に広がった上に、雄花と雌花が混生しています。 黒いのは雄花の葯で、1つの雄花に6本あります。 よく見ると、柱頭を出している雌花も散見されます。 あちこちに白い短毛が生えています。
和名はこの頭花の様子からのようですが、どう見れば犬の髭に見えるのか・・・。
雌花には合生して1つになり浅く3裂したガクと3枚の花弁が、雄花にはガクと花冠があるのですが、花弁も花冠も膜質で、上の写真ではよく分かりません。
上の2枚はコイヌノハナヒゲ Rhynchospora fujiiana(カヤツリグサ科)です。 イヌノハナヒゲの茎が直立又は斜上するのに対し、本種の茎は細く、中間で曲がったり倒れることが多くあります。
この和名もですが、なぜ犬が“登場”するのでしょうね。
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