(12.24.写真を2枚追加しました。)
上の写真は笹の葉の裏です。 肉眼的には小さな白い斑がポツポツとついているように見えるだけですが・・・。
少し拡大すると、緑と色彩的に近くて肉眼では見えにくかった長さ 0.7~1.5mmほどの橙色の部分が見えてきます。
これはマルカイガラムシ科のササシロナガカイガラムシだと思われます。 橙色の部分が体で、白い部分はこのカイガラムシが作った介殻でしょう。 なお、上の写真に見られる黒っぽいものは、ササシロナガカイガラムシの死骸だと思います。
葉の中を流れている液には、光合成でできた糖は多いのですが、他の栄養分はわずかです。 植物の中を流れる液に依存して生きている虫たちは、糖以外のわずかな栄養分を取り込むために、吸収した多すぎる糖を捨てる必要があります。 白い介殻は、余分な糖をワックス成分に変えて捨てると同時に、産んだ卵を覆って保護する役割をするのでしょう。
白い介殻は扇状になっています。 このようになるためには、とてもゆっくりでしょうが、お尻を左右に振りながら少しずつ前進していく必要があるのではないでしょうか。
上の写真の前にいるササシロナガカイガラムシは、介殻の下で、お尻を左に振っているように見えます。 また触角らしきものが見えますが、完全に固着生活をするなら、触角は不要のはずです。
上のササシロナガカイガラムシは、白い介殻も乱れていて、かなり弱っているように見えます。 体の上の黒褐色の小さい点は何でしょうか。 ササの葉に寄生するササシロナガカイガラムシが何かに寄生されているのでしょうか。
BABAさんのブログに載せられている、いつもながらのすばらしい深度合成のササシロナガカイガラムシでは、この黒褐色の小さい点も拡大されて載せられています(こちら)。
(3枚目の写真は2012.12.24.に、他は2014.の12.14.と12.24.に、堺自然ふれあいの森で撮影)
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