4月19日、カタクリの花で吸蜜するギフチョウの写真を撮ろうと思い、大和葛城山に行ったところ、クロモジの展開しかけた葉で、トゲキジラミの成虫を見つけました。
大和葛城山のクロモジにいたトゲキジラミのことは前にも書いていますが(こちら)、今回見つけたのは、前にいた所からは 200mほど離れた別のクロモジです。
トゲキジラミ Hemipteripsylla matsumurana の幼虫は、シロダモなどの常緑のクスノキ科の葉でよく見つかっていますが(こちら)、その生活史は寄主植物の種類によって異なるようですし、全て同じ種なのかも疑問です。
前に載せた記事には、落葉樹であるクロモジの葉にいたトゲキジラミの成虫は飛来したのか、幼虫はどこで育ったのか、などの疑問を書いています。
今回改めてクロモジにいる成虫の分布を見ると、限られた所に集まって分布していて、飛来したとすると不自然ではないかと思いました。 その分布を見ると、幼虫は芽の中で(=芽鱗の内側で)育っているようにも思えます。 しかし、もしそうだとすると、芽への産卵の時期が問題になります。 成虫がこの時期に産卵しようとしても、来年の芽はまだできていません。
上の写真には白い小さな粒が写っています。 これがトゲキジラミの卵なのか、排泄されたワックスなのか、トゲキジラミとは無関係のものなのか、その“正体”も気になります。 トゲキジラミは寄主転換するのか、2化性なのか、など、疑問がいっぱいです。 いずれにしても、例えばシラカシトガリキジラミのような、成虫も幼虫も同じ葉で育つ1化性のキジラミとは違った生活史を持っているようです。
ところで、カタクリのギフチョウですが、撮れたことは撮れたのですが、カタクリの花はたくさん咲いているのに、木の陰に咲く色のたいへん淡いカタクリの花にとまってくれたものですから、色彩的には不満足な結果になってしまいました。
2 件のコメント:
先生、こんばんわ
大和川15期の森です。
カタクリの花が葛城山に咲いているのですか。
知りませんでした。
以前から見たいと思っていたので
去年のGWに但馬高原植物園に行ったのですが
時期が遅くてもう咲いていませんでした。
今年は3月末に丹波のカタクリの里に行きましたが
残念ながらまだ莟でした。
来年は葛城山も候補にしたいと思います。
でも、但馬は昨年の秋まで単身赴任していたところなので
たまには行きたいです。遠いけど良いところです。
自生のカタクリは大和葛城山でも金剛山でもたくさんありますよ。
育てたものでも良ければ、金剛山の千早園地でたくさん咲いています。
4月中~下旬が見頃です。ぜひどうぞ。
コメントありがとう。
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