上はヒメアカヤスデゴケ
Frullania parvistipula です。
あちこちの背片に褐色の細胞のかたまりがついています。
ヒメアカヤスデゴケの葉が落ちやすいことは前に書きました(
こちら)。 今回もいろいろ観察しているうちに、たくさんの背片が落ちました。 その背片を顕微鏡で見ると、下のように褐色の細胞のかたまりから、新しい植物体が伸び出しているものまでありました(写真の倍率は同じではありません)。
言葉の問題にすぎないかもしれませんが、この新しい植物体は、葉縁に生じた無性芽から生じたと見ることもできるのかもしれません。 しかし、葉を離れて無性芽としての一定の期間がないことから、早落性の葉から新しい植物体が生じる
栄養生殖と見る方が良いように思います。
今回観察できたのは、背片から新しい植物体が生じるケースですが、
こちらでは腹片からも新植物体が誕生しています。
(2016.12.10. 堺市南区鉢ヶ峯寺)