2016-12-19

ヒメコクサゴケ


 写真はヒメコクサゴケ Isothecium subdiversiforme でしょう。



 上の2枚はどちらも二次茎です。 細くて這っている一次茎から出た二次茎は不規則に分岐し、多くの枝を出し、やや樹状となっています。 枝先は細くなり、上の写真では鞭状に伸びています


 葉は枝の先に向かうほど小さくなりますが、枝中部で長さ2mm前後です。 上の写真の葉は、汚れの少ない新しい葉(=枝の先に近い葉)を選びましたので、少し小さめです(上の写真の目盛は端から端までが1mmです)。
 葉は卵形~卵状楕円形で凹み、鋭頭です。 葉先近くの縁にはやや大きな不規則な歯があります。 中肋は葉の中部以上に達していて太いのですが、葉身細胞との境界が不明瞭で、先は拡散したような終わり方をしています。 葉の翼部は濃緑色になっています。


 なかには上の写真のように上部で2叉する中肋も見られました(偏光顕微鏡を使用し、コンペンセータ(検板)に鋭敏色板(λ=530)を使用して撮っています)。


 上は翼部の様子です。


 上は葉の中ほどの葉身細胞の様子です。 葉身細胞は長い菱形~線形で、やや厚壁です。


 蒴は長卵形で、多少非相称です。 上は蓋を剥がして蒴歯が2列であることを確認した写真です。 なお、1枚目の写真のように、蓋にはやや長い嘴がありました。


 上は蒴歯です。 蒴を裂いて平らにする過程で外蒴歯と内蒴歯がずれてしまいましたが、色の濃い方が外蒴歯です。 内蒴歯もよく発達していて、ほとんど外蒴歯と変わらない大きさです。


 上は内蒴歯の拡大です。


 上は外蒴歯の上部で、パピラが見られます。


 上は蒴の壁の拡大で、気孔が見られました。

(2016.12.14. 宝塚市最明寺川)

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