上は昨年も記事にしたミヤマチリメンゴケ Aquilonius plicatulum ですが、昨年は自生地の様子を載せていませんでした。
生育環境による違いがあるのは植物の常ですが・・・
上のように密に生えていると違ったコケに見えてしまいます。 また、蒴は乾くと2枚目の写真のように明瞭な縦じわができることがミヤマチリメンゴケの特徴の1つですが、上のような若い蒴では、それもわかりません。
平凡社のハイゴケ属( Hipnum )は約20種とされていますが、平凡社の図鑑のハイゴケ属の検索表のスタートは、茎の横断面で表皮細胞が分化して大型で外壁の壁が薄くなっているか、表皮細胞が分化せずに外側の壁が厚いかです。
上は3枚目の写真の茎の断面の一部で、切片を作る段階で欠けてしまった細胞壁もありますが、大型で外壁の壁が薄くなっている表皮細胞が写真の左側に見られます。
葉は曲がっていて長さの測定は正確には難しいのですが、茎に上記のような表皮を持ち、植物体が小型で茎葉の長さが1mm前後のものはミヤマチリメンゴケしかありません。
(2017.6.14. 北八ヶ岳)
◎ ミヤマチリメンゴケはこちらにも載せています。
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