写真はヒメケビラゴケ
Radula oyamensis です。 樹幹で育っていました。
背片は少し重なり、楕円形です。 大きさにはかなりのばらつきがありますが、長いもので 0.6mmほどです。
上は腹面から見ています。 注意深く見ると、背片の1/2ほどの長さの矩形の腹片が見えます。 キール(keel:葉が2つ折りになっている折り目=背片と腹片の接している所)は弓型に張り出しています。 腹片の基部はやや膨れていて、そこに気泡が入ってしまっている葉が目立ちます。
上は腹片を大きく写してみたものです。 ピントは合っていませんが、気泡のある位置から仮根の束が出て右下方向に伸びています。 このように腹片の中部に仮根が側生するのはケビラゴケ科の特徴です。
なお、ケビラゴケ科の苔には腹葉はありません。
上は葉身細胞で、トリゴンがあります。 大きな油体があるのはケビラゴケ科の特徴です。 写真の左側は細胞の表面にピントがきていて、細胞表面にあるたくさんのベルカが写っています。
(2017.10.4.
奈良県 川上村)
◎ ヒメケビラゴケと特徴がよく似たオカムラケビラゴケだと教えていただいたコケを
こちらに載せていますが、違いがよく分かりません・・・
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