2018-08-21
ナタマメの花外蜜腺
ナタマメ Canavalia gladiata は大きな実(豆果)をつけるマメ科植物で、上の写真の花の左右にも大きな若い豆果が写っています。
上の写真には、花のすぐ左に頭を突きあわせるようにして2頭のアリが写っています。 ナタマメについては前に書いていますので(こちら)、今回はこのことについて書くことにします。
上は1枚目とは別のナタマメの花茎ですが、ほとんどの花茎にアリが来ていました。 アリは上の写真のように、花の終わった後の花の付け根の膨らみに特にこだわりがあるようです。
来ているのはクロヤマアリ Formica japonica のようですが、上の写真の2頭のアリの中間あたりに、小さな水滴のようなものが光っています。 アリが来ている目的はこれのようです。
この水滴のようなものは蜜で、ここに蜜腺があるようです。 花の近くにありますが、花粉を運んでもらうために虫を呼び寄せる蜜腺なら花の中にあるはずで、この蜜腺は植物をガードしてもらうためにアリを呼び寄せるためのものでしょう。 このような蜜腺は花外蜜腺と呼ばれています。
(2018.8.17. 堺自然ふれあいの森)
◎ サクラの葉の花外蜜腺はよく知られていますが、その他にも、アカメガシワ、カキノキ、ネムノキなど、葉に花外蜜腺を持つ植物はいろいろあります。 花茎に花外蜜腺がある植物も、今回のナタマメ以外にも、このブログではヤブツルアズキを載せています。
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