断崖に生えていた白っぽい緑色の苔類、
フソウツキヌキゴケならもっと湿った所のはずで、トサホラゴケモドキ
Calypogeia tosana のようです。
葉先は鋭頭のように見えますが、よく見ると、小さな2歯のあるものが、あちこちに混じっています。
上は小さな2歯がある葉先の顕微鏡写真です。
葉の基部は、ほんの少し下延しています。 上の写真では腹葉はピントが合っておらず、ほとんど分かりません。
上は葉身細胞です。 3~4枚目の写真にも写っていますが、細胞表面にピントが合っている所では著しいベルカ(verruca:微小な突起)が確認できます。 油体はブドウ房状です。
時期的なものでしょうか、このトサホラゴケモドキは、葉や茎は白っぽい緑色ですが、腹葉は褐色みを帯びたものが多く、識別が容易でした。 そこで、トサホラゴケモドキは前にも載せていますので(
こちらなど)、今回はこの腹葉を重点的に撮ってみました。
腹葉は湾入してついていて、基部近くまで2裂し、裂片はしばしば2裂しています。 両縁基部は下延していません(フソウツキヌキゴケなどでは下延します)。
(2018.8.17. 堺自然ふれあいの森)
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