上は樹幹に広がるヒナノハイゴケですが、この中にイモムシが1頭いるのが分かるでしょうか。
ググッと近づいて、上の写真の中央にいます。
この幼虫はヤガ科のクロミツボシアツバ Sinarella japonica の幼虫で、食餌植物は蘚類とされています。
上の2枚は同じ木にいた別の2個体です。 観察した3頭とも全く動かなかったのですが、これは昼間に動けば目立つからで、食事は夜間に行われるのではないかと思います。
従来コケはあまり被食されないとされてきましたが、観察が進むにつれて被食の観察例が増えてきました。 被食に気づきにくい理由はいろいろあるでしょうが、コケ植物の小ささも理由の1つだと思います。 食害されていることに気づくきっかけの1つは食痕ですが、茎ごと全体が食べられてしまうと食痕も残りません。
そのような目で上の3頭それぞれの周囲を見ると、周囲にコケの無い箇所があります。 その中にはコケが食べられて無くなった場所もあるのかもしれません。
上は6枚目の写真の再掲ですが、黄色い矢印をつけた部分は、珍しく食べ残したものかもしれません。
(2021.4.20. 京都府相楽郡精華町)
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