朽ちた切り株に生えていた写真のきのこ、ホソネヒトヨタケ Coprinopsis strossmayeri ではないかと思います。 古くなると縁が反り返り、ひだは次第に液化してきます。
傘の表面には条線が見られます。 柄は白色で、下部を中心に鱗片を散布し、基部には褐色の菌糸束があります。 ちなみに、和名は地中に根のような細い菌糸束を作ることからのようです。
ひだは離生し、若い時は白色ですが、上のように黒色に変化します。
ササクレヒトヨタケ Coprinus comatus は、上とよく似ていますが、地上に出ますし、柄は根元に近づくにつれてやや太くなり、中ほどの位置にツバが見られることもあります。
なお、従来のヒトヨタケ科 Coprinaceae は廃止され、多くはナヨタケ科 Psathyrellaceae に変更されています。 ホソネヒトヨタケをはじめとするほとんどのヒトヨタケの仲間だった Coprinus属も、多くは Coprinopsis属に変更され、Coprinus属はササクレヒトヨタケだけ(1属1種)になっています。
(2021.6.28. 京都御苑)
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