写真はムシトリスミレ Pinguicula vulgaris で、北海道から四国にかけての亜高山帯に生える食虫植物です。 和名の「ムシトリ」は食虫植物を表しており、「スミレ」については、花を上や横から見ると距もあって(上の写真の赤い矢印)、たしかにスミレの仲間のようですが・・・
上は花を正面から撮った写真で、合弁花であることが分かりますが、スミレの仲間は離弁花です。 本種はタヌキモ科に分類されていて、スミレ科ではありません。
上の写真の葉の上には、あちこちにゴミのようなものが見えますが、これを拡大すると・・・
ゴミのように見えたのはたくさんの虫たちで、葉にくっついて死んでいます。
拡大すると、葉の表面にはたくさんの腺毛があり、腺毛の一部は花茎にもついています(上の写真)。 ムシトリスミレは、光合成を行っていますが、この腺毛の先にある粘液で虫を捕らえ、栄養分を補うことに使っています。
(2021.7.8. 秋田駒ケ岳)
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