2017-06-19
フタバネゼニゴケの雌器托
雌器托をつけたフタバネゼニゴケ Marchantia paleacea ssp. diptera の群落がありました。 この雌器托の裏を見ると・・・
上の写真では、雌器托の下には包膜に包まれたたくさんの胞子体が見られます。 この胞子体は受精卵が細胞分裂を繰り返して形成されます。
フタバネゼニゴケはゼニゴケと同じ Marchantia属です。 ゼニゴケの精子が卵細胞にたどりつくしくみはこちらで考察しましたが、同属のフタバネゼニゴケでも同様のしくみがあるはずです。 精子の通り道を確認してみました。
下の写真は上の水色の線で示した所の、その下の最後の写真は上の赤い線で示した所の断面です。
上は雌器托の柄の断面です。 ゼニゴケ同様、上の写真の下方には1対の仮根束が存在します。 上の写真では切片が厚すぎて、1本1本の仮根の断面は確認できませんが・・・。
毛管現象によって、精子はこの仮根束の中を上昇して卵細胞にたどり着くのでしょう。
上は胞子体をぶら下げている部分の雌器托の断面です。 仮根束が胞子体のすぐ近くにまで、つまり造卵器のあったすぐ近くにまで来ています。 上の写真の仮根束は赤紫色で、美しく分かり易いですね。
(2017.6.7. 大津市坂本)
◎ フタバネゼニゴケの和名の由来となった未授精の場合の雌器托の姿はこちらやこちらに、また葉状体や杯状体(無性芽器)についてはこちらに載せています。
2017-06-18
ソリシダレゴケ
上はソリシダレゴケ Chrysocladium retrorsum でしょう。 樹幹から垂れ下がっていました。
枝は乾くと湾曲します。 葉の長さは2mmあまりです。 中部で背方に反り返っている葉が混じっています。
上の写真程度の拡大で、パピラの存在が分かります。 なお、平凡社の図鑑の葉身細胞の図にはこのパピラが描かれていません(描き漏れ?)。
葉は広卵形で、先は細く漸尖して毛状に伸びています。 葉基部の両翼は耳状になっています。 葉縁には全周に歯があり、中肋は葉の中部に達しています。
葉縁の歯は上方ほどより大きく鋭く、下方に曲がる歯も多く見られます。 葉身細胞の中央に1個のパピラがあります。
葉身細胞は長い菱形で、25~32㎛ほどの長さがあります。
(2017.6.7. 大津市坂本)
2017-06-16
2017-06-15
イチモンジチョウ・アサマイチモンジ
上はイチモンジチョウ Ladoga camilla です。 2017.5.23.に「堺自然ふれあいの森」で撮影しました。
上はアサマイチモンジ Ladoga glorifica です。 2015.6.7.に「堺自然ふれあいの森」で撮影しました。
イチモンジチョウによく似ていますが、前翅中室の白紋(上の写真のa)が顕著に表れ、前翅外縁の白紋(上の写真のb)が不明瞭になります。 また下の写真のように、複眼には毛がありませんが、イチモンジチョウの複眼には毛があります(1枚目の写真をよく見ると、なんとなく分かります)。
2017-06-14
フェイジョアの花
フェイジョア Feijoa sellowiana は南米原産のフトモモ科の常緑低木です。 日本でも関東以南で露地栽培が可能なため、果樹として栽培される他、庭木や生垣としても利用されています。
フェイジョアの花は、咲いてしばらくは上のように花弁を広げていますが、厚みのある花弁はすぐに丸まって垂れ下がり、下のように花弁の裏側の白い色ばかりが表に出るようになります。
フェイジョアの花は赤い色が目立ちます。 昆虫は赤い色が見えず、人が品種改良で創り出したものを除けば、赤い花の多くは鳥媒花です。 花の大きさやオシベの多さからしても、原産地ではハチドリが花粉を媒介しているのでしょう。
白い花弁は光を反射して花のありかを教えることにも役立っているのでしょうが、この花弁には甘みがあります。 ハチドリにしてみれば、厚みがあって丸まっている花弁は餌が垂れ下がっているようなものではないでしょうか。
フェイジョアの花は鳥にはよく見える赤い色と花弁の餌で鳥を呼び寄せ、花粉媒介をしてもらっているようです。
(撮影 : 2017.5.31. 長居植物園)
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