2018-07-02

コバノエゾシノブゴケ



 湿地に生えていたコケ、2枚目の写真の上 1/3は水面です。 雰囲気的にはシノブゴケの仲間のようですが・・・


 このような踏むと水がしみ出てくるような場所に生えられるシノブゴケ科は限られているはずですが、雨の後で濡れていることもあってよく分かりません。 少し持ち帰って以下のように色々調べてみると、コバノエゾシノブゴケ Thuidium recognitum var. delicatulum のようでした。


 絡み合っている植物体をほぐしてみると、上の写真のように、地表を這う一次茎から二次茎が立ち上がるような姿をしています。


 拡大すると、たくさんの毛葉があり、枝葉と茎葉の大きさは大きく異なります。


 上は茎葉です。 深い縦皺があり、葉先は透明尖にはなっていません。 茎葉を取る時に同時に取れた毛葉もたくさん写っています。


 上は茎葉の葉身細胞を撮っていますが、縦皺の部分を撮ることで、細胞を横から見ることができます。 細胞には三角形のパピラがあります。
 また、上の写真の中央から少し右上には、ピントは合っていませんが、斜め上から細胞を見ている所があり、パピラの頂が白く光っています。これを見ると、パピラは細胞のほぼ中央に1つあることが分かります。


 上も茎葉の葉身細胞ですが、このように真上から見ると、パピラの存在はほとんど分かりません。 しかし注意してよく見ると、上の写真ではパピラの所の色が少し濃くなっていますし、ピントをずらせばパピラの存在ははっきり確認できます。


 上は枝の先で、上にも書きましたが、枝葉は茎葉とは大きさも形も異なります。


 上は枝葉を横から見ています。 枝葉にも背の高いパピラが見られます。 また、枝葉の先端の細胞には複数のパピラがあり、オオシノブゴケなどと区別するポイントとなっています。
 下は上と同じ葉で、ピントを少しずらした写真です。


 パピラは細胞の中央にあります。


 上は毛葉です(深度合成しています)。 毛葉の細胞は長く、中央に1個のパピラがあります。 これもコバノエゾシノブゴケの特徴の1つです。 なお、カメラに向かってや、カメラから遠ざかる方向など、パピラの伸びる方向によっては、パピラが存在しても写真に写っていないこともあります。

(2018.6.1. 青森県 蔦沼めぐり自然研究路)

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