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コウヤノマンネングサ Climacium japonicum はコウヤノマンネンゴケやコウヤノマンネンソウと呼ばれることもあります。 山地の林内に生える大型のコケで、高さは5~10cmほどにもなります。
一次茎は地上を這って時々枝分かれし、先は二次茎となって起き上がり、上部で樹状に多くの枝を出します。 上の写真では枝が多く少し分かりにくくなっていますが、二次茎の上部は湾曲し、頭を垂れるような姿になっています。 このことは1~2枚目の写真でも確認できます。
二次茎(直立茎)にも葉は付きます。 上は二次茎を横にして撮っています。
コウヤノマンネングサの胞子体が見られる確率の高いのが、5月下旬のちょうど今頃です。 上の写真は全て4月中旬に撮ったものですが、胞子体の写真もいっしょに載せるつもりで、今まで記事にすることは控えていました。 ところが先日写真を撮りに行くと、たくさんあったコウヤノマンネングサが全部無くなっていました。 渓流の傍でしたが、全部が無くなるほど増水した形跡はありません。 たぶん盗られたのだと思います。
コケの葉は長期間放置された後でも、水に浸すと元の姿に戻ります。 大きなコケであるコウヤノマンネングサも、水に浸すと元の美しい姿に戻るので、昔はよく、そのまままたは染めたものを水中花として利用していました。 今回もその目的で盗られたのかもしれません。
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(以下、2018.7.8.追加)
上は三重県名張市で撮ったコウヤノマンネングサです(撮影:2018.3.31.)。 写真のようにカラカラに乾いていましたが、湿らせてしばらく時間を置くと、元気な姿を見せてくれました。
枝先は細く尖っています。
上は枝葉です。 幅広い基部から狭い三角形に伸び、葉先は細く尖っています。 基部の両翼は多少耳状になっています。
二次茎や枝の表面には多くの毛葉があり、上の写真でも、その毛葉が葉を取る時に混じって、たくさん写っています。
葉縁の上半部には鋭い歯があります。
中肋の背面には少数の歯があります(上の写真の赤い円で囲った部分)。
上は葉身細胞です。
上は毛葉です。 3枚目の写真のように細胞が一列につながった毛葉も多いのですが、上のような枝分かれしている毛葉もあります。
◎ 春、新しい二次茎を伸ばしはじめた様子をこちらに載せています。
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