タチハイゴケ Pleurozium schreberi は、和名に「ハイゴケ」とありますが、ハイゴケ科ではなく、イワダレゴケ科に分類されています。 亜高山帯の針葉樹林林床ではよく見られるコケですが、生えている場所により、その姿はいろいろと変化します。 上の写真の1枚目は立ち上がっていますが、2枚目は這っています。 茎が赤いのは共通ですが、これも葉が茎を覆っている所では見えません。
葉は、茎葉は茎に張り付いていて、枝葉は開いています。 この枝葉は葉先が鋭頭に見えますが・・・
上は枝葉です。 葉の上部の縁が内曲していて凹んだ葉面の内側に入っているため、1・2枚目の写真では葉先が尖ったように見えています。
上は茎葉です。 茎葉は折れ曲がりが無く、葉先は広い円頭になっています。 このように枝葉と茎葉で大きさや形が異なることはイワダレゴケ科ではしばしば見られます。
枝葉にも茎葉にも短い2本の中肋があり、翼細胞は褐色の明瞭な区画を作っています。
上は枝葉の葉身細胞です。 厚壁で、45~65μmほどの長さがあります。
翼細胞は丸みのある方形~矩形です(上の写真)。
(2017.6.14. 2016.7.20. 北八ヶ岳)
◎ こちらには蒴をつけたタチハイゴケを載せています。
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