上はウチワチョウジゴケ Buxbaumia aphylla です。 岩上に薄く蘚苔類が育っている場所にありました。 配偶体は退化し、胞子体のみが目立ちます。 少し持ち帰って実体顕微鏡で胞子体の周囲を注意深く観察しましたが、配偶体は分かりませんでした。 Campbellら(1918)によれば、動植物の死骸から栄養を得る腐生植物として生活しているようです。 また、体内に共生する菌類から栄養を得ている可能性も指摘されています(Schofield W. B., 1985)。
平凡社の図鑑では、ウチワチョウジゴケの属するキセルゴケ科にはイクビゴケやクマノゴケなどが入っています。 しかし最近の分子系統学的な解析によれば、後者は別の分類群(イクビゴケ亜綱)に分けられ、下のような系統樹が書かれています(Goffinetら, 2004)。
(Wikipediaより引用)
(2017.6.13-15. 北八ヶ岳)
◎ こちらには蓋が取れて蒴歯の見えているウチワチョウジゴケを載せています。
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