上はセンボンゴケ科のアナシッポゴケモドキ Pseudosymblepharis angustata の群落です。 フワフワしていて、とても触り心地の良い群落でした。
本種は乾くと強く巻縮します。 上の写真の左下は湿っている状態で、中央が乾いた状態です。 岩上で、やや平伏した状態から立ち上がってきていました。 なお、左中央に写っているのはシッポゴケ科のマツバゴケ Leucoloma molle です。
小形の種の多いセンボンゴケ科としてはかなり大形で、茎は長さ5cmに達します。 上の写真でも茎の長さは4cmほどあります。
葉は線状披針形で、長さは4~8mmあります。
葉の基部は幅広くなっていて(上の写真)、この部分で茎を抱いています。
上は葉の基部の幅広くなっている所の上部です。 基部の透明細胞群は葉縁に沿ってせり上がり、中部の緑色細胞群との境はV字形になっています。
下は上の赤い長方形で囲った所の拡大です。
葉の基部では、中肋に近い細胞(上の写真の右側)は縦壁が節状に肥厚していて、葉縁に向かうにつれて細胞の幅が狭くなり、薄壁となっています。
上の2枚は葉の中ほどを背面から撮っています。 各細胞には4~8個の低いパピラが見られます。
上は葉先付近です。 中肋は短く突出しています。
上は葉の横断面です。 中肋のステライドは背面側も腹面側もよく発達しています。
上は茎の断面です。 中心束はありません。
(2021.3.3. 宮崎県日南市)
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