5月下旬にカビゴケLeptolejeunea elliptica の胞子体を載せましたが(こちら)、今回は造精器をつけたカビゴケです。 もしカビゴケが年間の決まった時期に胞子散布を行うのなら、胞子散布を終えてしばらく経った今が次の胞子体世代のスタートの時期だと思うのですが、どうなのでしょうか。 熱帯多雨林では葉上苔類は年間を通して胞子体を形成していると聞いたことがあるのですが、日本でのカビゴケのフェノロジーは固定的なのでしょうか。
上はアラカシの葉についていたカビゴケですが、あちこちの枝の先端に、葉より大きな楕円形のものがついています。 これが雄花序です。 顕微鏡で観察すると・・・
雄苞葉に守られてたくさんの球形の造精器があります。
カビゴケは雌雄同株です。 このようにたくさんの造精器があるのですから、造卵器もあるはずだと思い、探したのですが、みつけることはできませんでした。 下の写真のようなものはあちこちにあるのですが・・・
A・Bのどちらかが造卵器だとうれしいのですが、Aは伸び始めた枝ではないかと思います。 Bはよく分からないのですが、何かの虫の卵ではないかと思います。
(2022.7.20. 京都市左京区大原野村町)
◎ カビゴケの葉についてはこちらに載せています。
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