2015-02-25

トビモンオオエダシャク

 一昨日(2月23日)の夜7時半、自宅2階の窓の網戸に、大きさやシルエットからして同種らしい2頭の蛾が、1mほど離れてとまっているのを発見しました。 背中側からの写真は撮れそうもない場所なので、手の届きやすい方に手を伸ばすと、逃げることもなく、うまく指に乗り移ってくれました。
 見ると、トビモンオオエダシャクのオスでした。 この蛾の姿を見ると早春を実感するのですが、もう羽化しているんですね。




 いろいろの方向から写真を撮って、もう少し腹側から撮ろうとすると、コテンと偽死状態になってしまいました。



 オスの触角はよく発達し、細い枝をたくさん出しています。

 オカモトトゲエダシャクなどでもそうですが、この時期は寒さのためでしょうか、全く飛ぶ気が無いように見える蛾が多いように思います。 しかし2階の窓まで飛んできているのですから飛翔力はあるはずで、いつ活動するのかな、などと思っているうちに、活発に行動しない蛾が、近くに発生するような木の無い所に2頭一緒にいる不自然さに気がつきました。 まだ網戸にいるもう1頭を確認に行くと・・・


 上は室中から網戸越しに撮ったものですが、 蛾の後ろに点々とゴミのようなものが見えます。 ルーペで確認すると、やはり卵でした。 ここで交尾した後に、メスは産卵しながらゆっくりと前進していたのでしょう。
 こうなるとメスも撮ってオスと比較したくなります。 窓から身を乗り出して、どうにかメスも捕らえました。



 まだ卵を持っているようで、腹部が大きく見えます。 個体差も考えなくてはなりませんが、メスの方が斑紋ははっきりしないようです。


 触角は翅の下に隠していましたが、オスの触角と比較したいと思い、つついていると、翅の上に出してきてくれました(上の写真)。 触角は鱗粉に覆われていて、枝分かれは無さそうです。


 鱗粉に覆われている触角の一部を拡大してみました(上の写真)。 周囲にもいろんな色や形の鱗粉が見えます。

 撮影の後、オスもメスも庭木に止まらせておいたのですが、翌朝にはいなくなっていて、近くを探しても見つかりませんでした。


 卵も網戸からはがして撮ってみました。 卵は長さが0.8mm、幅が0.5mmほどでした。 上の写真は手持ち撮影数枚からの深度合成です。

 卵を載せたので、参考に以前撮ってあったトビモンオオエダシャクの幼虫も下に載せておきます。 2012年6月2日の撮影です。


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