2020-08-05

シラヒゲソウ


 写真はシラヒゲソウ Parnassia foliosa var. nummularia で、大阪市の「咲くやこの花館」の高山植物室で 2020.8.2.に撮影しました。 本来の国内での分布は、本州、四国、九州の山地の湿地ですが、分布が限定的であることに加え、栽培目的の採集などの理由で、大変少なくなっています。

 本種はウメバチソウ科ウメバチソウ属に分類されています。 ウメバチソウは私の好きな花のひとつで、これまでに3度もブログに載せています。
  ウメバチソウの概略  オシベの変化  花蜜の分布に関して


 上はシラヒゲソウの花を上から撮ったものです。 花弁が細かく切れ込んでいる点は異なりますが、同じ属だけあって、花のつくりはウメバチソウとよく似ています。 オシベ10本のうち、実際に花粉を出しているのは5本で、残りの5本は仮オシベとなり、それぞれ途中で3本に分かれ、その先端は、いかにも蜜を出しているように見える黄色い小さな膨らみになっています。 またオシベは最初メシベを隠すように集まり、順々にメシベから離れて花粉を出していきます。 上の写真の右側の花では、まだ1本のオシベがメシベの柱頭を隠しています。