写真はネジレゴケモドキ T
ortella tortuosa でしょう。 燈籠の上で育っていました。 平凡社の図鑑では「石灰岩地の土上や石灰岩転石にふつう。」とあります。 前に載せた(
こちら)のは溝の側壁ですし、今回は燈籠、たしかにどちらも石灰岩を原料にしたセメントが使われています。
前に載せたのは6月中旬のもので、蒴歯の見える蒴は少なかったのですが、今回(8月4日に採集)は蒴の観察にはちょうど良い時期でした。
センボンゴケ科の蒴歯は微小なパピラが密生している場合が多いのですが、本種の蒴歯は、長いという共通点もあって、
ネジクチゴケの蒴歯とよく似ています。(1枚の葉の様子などはかなり異なりますし、蒴の見られる時期も異なります。)
本種の葉は破れやすく、葉の全形は前に載せているので、今回はパス。 ポイントだけにしておきます。
中肋は葉先から少し突出しています。
葉基部の細胞は長い矩形で平滑、透明で、この透明の細胞群は葉縁に沿ってせり上がり、中部の緑色の細胞群との境界は明瞭なV字形になっています。
葉身細胞は方形~丸みのある方形で、多くのパピラがあります。
(2020.8.4. 兵庫県佐用町)