私のブログのコケ植物や小さな昆虫などの写真で、時々深度合成した写真を載せています。 深度合成(被写界深度合成)は焦点合成または多焦点合成とも呼ばれていて、少しずつピントの合う位置をずらして撮った複数の写真をデジタル画像処理によって合成し、擬似的に深い被写界深度を得る技術のことです。
この画像処理は、この機能を持ったカメラを使用するか、コンピュータに写真を取り込み、ソフトウェアを使用することで可能になります。
深度合成できるソフトとしては、デジタル画像の加工や作成を行う Photoshop の他、深度合成に特化したソフトもいろいろ販売されていますが、私はかなり前からフリーソフトである CombineZP を使っていました。
CombineZP は日本語対応しておらず、また2012年以降のアップデートはされておらず、不十分な所はあるでしょうが、無料でこれだけの深度合成ができれば、私にとっては十分です。
ところがこの CombineZP、Windows10 ではうまく使えていたのですが、Windows11 では動きませんでした。 しかたなく、Windows11とWindows10の2台のパソコンを置き、深度合成は Windows10のパソコンで行っていました(こちら)。 しかし、Windows10のサポートが10月14日で切れることとなり、どうにかして CombineZP を Windows11で使えないかと検討した結果、やっと使えるようになりました。 使えなかった原因は写真のフォルダーにありました。
CombineZP は日本での使用を意図したソフトではなく、2バイト文字に対応していません。 読み込む写真に関して、ファイル名だけでなく、上位フォルダーも含め、フォルダー名に2バイト文字(漢字、かな、カナなど)が使われていると、そこで強制終了されてしまうようです。
Windows11ではふつう写真は「ピクチャ」フォルダーに入れると思います。 この「ピクチャ」フォルダーは「ユーザー」フォルダーの中の「One Drive」フォルダーの中にあります。 この「ピクチャ」や「ユーザー」の2バイト文字が CombineZP が使えなかった原因でした。
この「ピクチャ」フォルダーは、One Drive の関係からか、リネームできないつくりになっているようです。 そこで私のコンピュータの場合、 OS(C:)フォルダーの下に新しく半角英数文字のフォルダーを作成し、そこに写真を入れたところ、Windows10の時より制約が残るものの、CombineZP が使えました。
上でWindows10の時より制約が残ると書いたのは、例えば、CombineZP には6種類の合成方法があるのですが、私はオリンパスのTGのフォーカスブラケットで撮った29枚の写真を、「All Methods」で合成し、その中で良いものを選んでいました。 ところが Windows11 でこの合成を行うと、パソコンのスペックは上のはずなのに、途中で止まってしまいます。(ですので、私はコケ植物の場合は主に Pyramid Weighted Average を使っています。) また、メニューバーの「EnableMenu」が使えません。 たぶん古いソフトですから、新しいコンピュータのハードと、どこかタイミングが一致しないのではないかと思います。
◎ CombineZP は下の「Download」からダウンロードできます。
https://combinezp.software.informer.com
ダウンロードできた combinezp.msi ファイルをダブルクリックすれば、セットアップウィザードが起動します。
◎ CombineZP の使い方については下を参考にしてください。
CombineZPによる深度合成
2016年に書いた記事ですので、上に書いた内容をふまえ、そのうちに書きなおすつもりです。
◎ TGシリーズを使っての深度合成については下を参考にしてください。
TG-4で深度合成
TG-4 について書いていますが、TG-7 まで、基本的には同じです。
◎ TG-6 を使った顕微鏡写真の深度合成については下を参考にしてください。
顕微鏡写真の深度合成(私の方法)
2025-10-03
Windows11 で CombineZP を使って深度合成
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