上は太い杉の幹の高さ1mほどの所に生えていたヨツバゴケ
Tetraphis pellucida です。
蒴は長さ3mmほど、茎は長さ1~2cmです。
蒴は円筒形で、蒴歯は4本です(上の写真)。 ヨツバゴケの名前は、「四つ葉ゴケ」ではなく、この蒴歯の様子から、「四つ歯ゴケ」なのだろうと思います。
上は帽を被った若い蒴です。 帽にはひだが見られます。
蒴柄の基部は、葉よりも長い包葉に包まれています(上の写真)。
葉は卵形~卵状披針形で、中肋は葉先近くに届いています。
葉身細胞は円状六角形です(上の写真)。
蒴をつけていない植物体(=配偶体)に上の写真のようなものがありました。 茎の先端に幅の広い葉が3~4枚集まってカップ状になっています。 このカップ状の底を覗くようにはうまく撮れなかったのですが、無性芽が入っていました。
上は無性芽を入れている幅の広い葉を取りだして顕微鏡で見たものです。 無性芽もくっついてきました。
下はこの無性芽をさらに拡大したものです。
(2016.10.12. 貴船神社奥の林道)
◎ 時期的にこの2ヶ月後に相当する12月中旬のヨツバゴケの様子を
こちらに載せています。