現在放映中のNHK大河ドラマ「晴天を衝け」で、渋沢栄一が藍葉を買い付ける様子が描かれていました。 アイ(藍)は、合成インディゴが発明されるまで、紀元前より世界各地で青色染料の材料として重用されてきました。 原産地はインドだと言われています。
上の写真のアイは「堺自然ふれあいの森」で育てられていたものです。 よく利用される植物は品種改良が進むもので、アイにもさまざまな品種が見られるようです。 現在よく育てられているアイは丸みを帯びた葉のものが多いようですが、写真のものは野生種に近い葉の形をしているようです。
アイ Persicaria tinctoria は別名タデアイとも呼ばれているように、タデ科の1年生草本です。 上の写真のように、花も葉の付け根の托葉鞘も、他の多くのタデ科植物と、特に変わった所は見られません。 青い色素を持っているとも思えません。 しかし・・・
上は葉の表面を引っ掻いて数分経過した状態ですが、傷つけられた部分が青く変色しています。
大河ドラマでは渋沢の生家でアイの葉を発酵させて「すくも」を作り、それを搗き固めて藍玉を作る様子も出てきました。 すくもは保存が楽で、年間を通して藍染が可能で、木綿もよく染まることなどの利点があり、本格的な藍染は、このすくもを使って行われます。 しかし、良質なすくもを作るには高度の技術と手間が必要で、合成インディゴが発明されたことなどで、現在は徳島県で行われているだけのようです。
藍染(あいぞめ)に使う材料としては、アイ(タデアイ)の他に、特別な場合はヤマアイを使用することもあります。 ヤマアイに関してはこちらに載せています。
※ 上は、2013年の9月11日と21日に撮影し、Part1の9月29日に載せていた記事を、一部書き換え、こちらに引っ越しさせたものです。
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