2021-09-07

ツノホコリと、そのさまざまな変種

  ツノホコリは従来、変形菌ではなく、原生粘菌に分類されていました。 しかしDNAを用いた系統解析の結果、原生粘菌が系統的にまとまったグループではなく、プロトストランギウムの仲間を含むをツノホコリ類は、変形菌にかなり近いことが明らかになりました。 現在ではこれらは変形菌と原生粘菌の中間にあるグループとされているようです。

 上はツノホコリ Ceratiomyxa fruticulosa でしょう(2020.7.2. 西宮市 北山)。 まばらに分枝しています。
 このツノホコリには、さまざまな変種が知られています。 以下、そのうちでよく見られるものを集めてみました。

 上はエダナシツノホコリ C. fruticulosa var. descendens だろうと思います(2021.9.6. 西宮市 北山)。 子実体は円柱状で、分枝していません。

 上はタマツノホコリ C. fruticulosa var. porioides でしょう(2021.6.23. 堺自然ふれあいの森)。 子実体はハチの巣状の球形です。

 上は子実体の基部が円柱状で、その先で放射状に分枝しています(2021.9.6. 西宮市 北山)。 カンボクツノホコリ C. fruticulosa var. arbuscula ではないかと思いますが、ツノホコリとは別種の C. sphaerosperma (和名なし) かもしれないと思っています。

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